【MBA授業まとめ⑰】Developing Entrepreneurial opportunities

起業プチ体験的な内容で、最終的にはロンドンのVCs&同級生へのピッチを行うという授業。

下記の項目でまとめています。あくまで自分の脳内目次用なので、書き方は雑です。

  • 授業概要
  • ケース・事例とキーワード
  • 学び(ランダム)
  • 感想・思い出

 

授業概要:

  1. アイディア創出の手法・フレームワーク、起業初期の論点を学びつつ、実際にチームで起業アイディアを練り最終的にはVCsにピッチを行う
  2. 教授は Bryan Stroube | London Business School

 

ケース・事例とキーワード:

  1. Starbucks
  2. Cirque du Soleil
  3. Nutmeg
  4. Rent the Runway
  5. Sofar Sounds
  6. Unilever
  7. HP Canada

 

学び(個人的に印象深い学びをランダムに羅列、授業で出てきた順番):

  1. 起業家精神=自分がコントロール出来るリソースに関わらず機会を追求する行動。本来の起業家精神とは「マインド」であり組織の所属・利益追求の有無とは関係しない

  2. アイディアの源泉:真に革新的なアイディアはセレンディピティのみからもシステマチックな追求のみからも生まれない。電話や車がマーケットリサーチやフォーカスグループインタビューから生まれてきたか?革新的なアイディアは当たり前への疑い、アナロジー、デザイン思考、シナリオビルディングなどが無意識下で複合的に絡まって生まれてくるもの
  3. 当たり前への疑い:Cirque du Soleilによるサーカス業界への革新的手法の導入が良い例。バリューカーブの概念に当てはめると既存サーカス業者と比べて、スターパフォーマーや動物への依存を無くし(Eliminate)、子供へのフォーカス、ユーモア・スリル性を減らし(Reduce)、アート性を上げて(Raise)、テーマ・ストーリー性、マルチサブブランド、音楽性、洗練性などの要素を足した(Create.)産業・ビジネスの伝統的な価値提供とニーズの変化の乖離をいち早く捉え、削除・追加する要素を明確化し、強いブランドを構築した点に革新性がある
  4. アナロジー:ある領域では当たり前の抽象概念・構造の別領域への適用。産業・地域、etcを跨いでの適用なども。例:回転寿司、UBER for Xxなど
  5. デザイン思考:Inspiration(課題の再定義、極端なユーザーの観察)→Ideation(多様なバックグラウンドを持ったメンバーによる発散と収束)→Implementation(プロトタイピング、ユーザーへぶつける)→Inspiration...を繰り返す中でアイディアをビルドアップしていく手法
  6. シナリオビルディング:特定のテーマ・課題の設定→PESTLE(Political, Economic, Social. Technological, Legal, Environmental)の観点から関連性の高い要素を特定・トレンドを分析→複数のシナリオ・ストーリーを構築→各シナリオの分析、初期兆候の特定→意思決定&初期兆候の積極観測・方針変更の仕組みの設計
  7. アイディアを分析する7領域のフレームワーク:マクロ市場(グローバルな市場規模、成長率等)、ミクロ市場(ローカル市場、成長率、市場環境・慣行等)、マクロ産業(寡占度合い、利益率等)、ミクロ産業(競合環境、法改正等)、チームのミッション・実行能力・取り組み産業でのネットワーク。あくまでツールの1つだがアイディアの客観的な抜け漏れの把握には有用
  8. ビジネスモデルキャンバス:ビジネスアイディアを課題、解決策、鍵となる指標、差別化要因、参入障壁、顧客セグメント、チャネル、売上の源泉、コスト構造で説明することを試みるフレームワーク。同じく、あくまでツールの1つだがアイディアの客観的な抜け漏れの把握には有用
  9. アイディアピッチのtips:1分・5分・15分versionの用意、文脈・課題の目線合わせが最も重要だが軽視されがち、資料のどこに何の情報が記載されているかを完璧に把握、シンプル・シンプル・シンプル(=相手目線・相手が元々把握している情報量を考慮)、型はY CombinatorSequiaが公開
  10.  スタートアップの失敗理由:コロナ前は市場ニーズが無かったというのが最も大きな理由だったが、最新のアンケートでは資金不足・調達失敗が最大の理由になっている模様
  11. MVP(Minimum Viable Product):課題に対して解決策が有効である可能性が高いことを証明・反証する最小限構成の活動や製品。仮説証明・反証のための最優先の問いを先鋭化しフォーカスすることが必要。プロトタイプ・MVP作成自体では無く、仮説の証明・反証が目的である点に注意が必要
  12. Pivot:課題設定・解決策の提示において、特定要素での仮説が反証され仮説を変更すること。ビジネスモデルの一切を変えることは本来はPivotとは呼ばないが、誤用されていることが多い
  13. PMF(Product Market Fit):課題に対して解決策がmust haveとしてハマった状態。スケーリングのドライバーの特定・実際のスケーリングへと移っていくフェーズ
  14. 5段階企業成長モデル(グレイナーカーブ):企業は規模の拡大とともにCreativity→Direction→Delegation→Coordination→Collaborationとフォーカスが移っていき、それぞれのフェーズで求められる能力が変遷する。Creativityフェーズでは強いleadership、Directionフェーズで構成員の自走、Delegationフェーズでは組織化・権限明確化、Coordinationフェーズでは組織内調整、Collaborationフェーズでは組織外調整が求められる
  15. 創業者のジレンマ:Rich or King?、創業者は常に企業・個人×規模・コントロールの軸でジレンマに立たされる
  16. 既存勢力によるイノベーションのジレンマの要因:意思決定のルール・ガバナンス、既存事業とのカニバリゼ―ション、ステークホルダーへの説明コスト、先導者のリスク・リターンの小ささ
  17. イノベーションのジレンマの克服:M&A(含むアクハイア)&創業者による独立性の高い経営継続、買い手側は管理を行わずステークホルダーへの説明負担の引き受け&人材・顧客等の提供のみ実施、関与チームのリスク・リターンの再設計等

 

感想・思い出:

自分のチームのアイディアはそんなに良いとは思っていなかったのだが、何故かピッチ大会では優勝出来てしまった(チーム全員優勝するとは思ってなかったので、みんな驚いていた)

 

その後、実際に授業で練ったアイディアでの事業展開に取り組んでいるチームもおり刺激を受けた一方で、お遊び的な側面もあるので、同級生の中でも本気で起業したい人はサッサと起業している様な印象だった。