【MBA授業まとめ②】Social Media and Internet Marketing

これまで仕事でも学業でもほぼ触れてこなかった領域の授業。かなりプラクティカルな内容でしたが、当該領域の主要トピックに幅広く触れられたので割と満足。

MBA生活で一番MBAっぽく無い授業でした。

下記の項目でまとめています。あくまで自分の脳内目次用なので、書き方は雑です。

  • 授業概要
  • ケース・事例とキーワード
  • 学び(ランダム)
  • 感想・思い出


授業概要:

  1. デジタル・ソーシャルメディアマーケティング領域の主要な手法の理解と実践
  2. 次世代の消費者の嗜好・行動変化の理解
  3. 教授は Lil Mohan | London Business School

 

ケース・事例とキーワード:

  1. Lego: 消費者コミュニティ・消費者主導のコンテンツクリエーション
  2. Amazon: 消費者主導のレビューシステム, Amazon SEO, Buy button
  3. BigSkinny: オーガニックサーチ・SEO、Pay per click広告
  4. Dropbox: フリーミアムリファラマーケティング
  5. Buzzfeed: ネイティブアド
  6. L’Oreal: ソーシャルリス二ング
  7. Glossier: インフルエンサーマーケティング・ソーシャルアドボカシー
  8. Starbucks: 顧客ロイヤリティー・デジタルウォレット
  9. Best Buy: オムニチャネル、ショールーミング

学び(個人的に印象深い学びをランダムに羅列、授業で出てきた順番):

  1. 世界は信じられない程、急速に変化している。Appleiphoneを発表したのが2007年、ネット接続機器の数として携帯電話がパソコンを超えたのが2013年、インターネット広告の市場規模がTV広告の市場規模を超えたのが2017年、1日の携帯電話の使用時間がTVの視聴時間を超えたのが2019年、ソーシャルメディアの利用率が世界人口の50%を超えたのが2020年...そしてコロナ禍による変化の加速
  2. 次世代の消費者は...常にインターネットに接続しており、モバイルファーストで、透明性を重視し、プライバシーへの意識は相対的に低く、消費者であると同時に発信者である
  3. 旧来の消費者の購買行動は 認知→興味→評価→購入だったが、次世代の消費者は認知→興味→評価→購入→シェア・アドボカシーという行動を行い、”評価”は”シェア・アドボカシー”の影響を大きく受け、一度ロイヤリティが高まった消費者は”認知~評価”を経ずに”購買”を行う様になる=ロイヤリティループが完成した状態
  4. 次世代の消費者に対するマーケティングは消費者主導で、社会性・継続性が求められ、ニッチかつパーソナルであることが必要
  5. メディアの種類はPaid, owned, earnedの3つ。Earnedメディアにソーシャルメディアが含まれる
  6. UI設計の重要性を示す例として、UBERの配車位置選択のUIは当初は配車位置のピンを動かす仕様だったが、背景の地図を動かす仕様に変更したところ、配車画面でのdrop率・誤配車率が格段に下がった
  7. 些末に思える言葉遣いの重要性を示す例としてStart ”your” free 30days trial"をStart ”my" free 30 days trialに変えた所、コンバージョンレートが90%向上。こういう事例は山ほどある
  8. デジタルコンテンツのパフォーマンスを計測する基本的な指標はClick through rate, conversion rate, bounce rate, cost per click, cost per acquisition, incrmental cost per acquisition
  9. GoogleはExpertise, Authority, Trustの観点でウェブサイトのクオリティを評価 

    https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/en//searchqualityevaluatorguidelines.pdf

  10. On-Page SEOの指標...Content relevancy, content quality, keyword relevance, mobilie optimization, overall site qualiuty, crawlability, etc. Off-Page SEOの指標...Earned links (natural, manual, self-created)
  11. アドオ―クションの仕組み...アドランクスコアをCost per click bid × サイトのquality scoreで算出。アドランクスコア上位から順番に広告表示。実際に支払うcost per clickは1つ下の順位の広告出稿者のアドランク÷当該広告出稿者のquality score + $0.01で算出
  12. 米国では商品を探す際に55%の消費者が最初にAmazonで探すと回答しており、AmazonSEOが非常に重要。Amazon SEOの指標はText in title, product description & bullet points, backend keywords, product images, sales history, price, availability, fullfillment method, reviews, rating. 特に重要なのはBuy buttonに表示される1st sellerに選ばれること
  13. 世の中はアプリケーションに溢れている。アプリストア上にある6割のアプリは一度もダウンロードされずに消えていく。アプリSEOで特に重要なのはアプリのアイコン、アプリストアに表示するスクリーンショット、レーティング
  14. アプリのエンゲージメントを高める手段としてはプッシュ通知、ディープリンキング(アプリ内の特定ページの直接リンク)、AR/VR (e.g. LOreal'sのMakeup Genius)など
  15. プログレッシブウェブアプリ(モバイル向けウェブサイトをアプリっぽく使える)が増えている。ローディング速度が速く、ウェブサイトなのでどの様な大きさのスクリーンにもレスポンシブ対応出来るにも関わらず、アプリの様に通知やホーム画面へのアイコン追加が可能
  16. Google Display Network (Googleのアド)は200万超のウェブサイトで使われ、毎月25億人に対し2兆超えのアドインプレッション数
  17. プログラマティックアドはアドエクスチェンジでリアルタイムオークションを行い広告出稿者(Supply Side Platform)と広告枠保有者(Demand Side Platform)を最適な形で繋ぐ仕組み (授業とは関係無いが、友人がやっているFLUX(テクノロジーをシンプルに | 株式会社FLUX (flux-g.com))のアド市場全体の中での位置づけがこの回の授業でやっと理解出来て嬉しかった)
  18. バイラルコンテンツに必要な要素はSocial Currency, Top Of Mind triggers, Emotion, Public Appeal, Practical Value, Story Telling。コンテンツのバイラル度合は初期視聴者、初期視聴者のシェア数、シェアの視聴者数、再シェア数を変数としてモデル化可能
  19. その他パーソナライゼーション、チャットボット、ロケーションベースドマーケティング・ジオフェンシングなどのトピックにも触れた(元から知っている内容だったので割愛)

 

感想・思い出:

 Amazonの初期メンバーでIntel, Motorola, Sun Microsystemsなどで働いた経験がある教授による授業。教授は西海岸居住らしく、英国朝一の授業だったので、教授は毎回深夜1-4時に授業を行う羽目になっていた。割とクセの強い教授で、授業を絶対録画させない(私が受けた授業では唯一)というスタンスを最後まで貫いていた。

生徒による発表が多く合計30回くらいあったのだが、ほぼ全ての発表が指定の時間を超過するので、最後の方は教授の発表に対する感想が「Nice time management!」とかになっていて、発表の内容にあまり触れなくなっており、個人的にツボだった。最後の課題は各グループが自分で好きな会社を選びマーケティング戦略を提案するという内容だったのだが、16チーム中3チームがPelotonを選んでおり、ひょんなところでPelotonの勢いを再認識することとなった。

課題の1つにこの化石の様なウェブサイト(Gate Openers Gate Operators Driveway Gates Wrought Iron Aluminum Gates (gatesnfences.com))をリデザインせよというものがあったりして脳の普段とは違う部分を使う感じも良かった。